80億分の1人としての、たわいもない日常を記す

偶発的?なのか

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イランがアメリカの無人偵察機(ドローン)を撃墜したことをきっかけに、トランプがイラン攻撃を認め、その後撤回されるという恐るべき状況となっていたようだ。イランはドローンが領空に侵入して来たので撃墜したと主張し、一方のアメリカは国際空域だったにも関わらず撃墜されたと主張して真っ向から対立している。しかしここにおいてもアメリカの主張は怪しい。そもそもドローンは敵情を探るために運営するもので、それがただ国際空域だけを飛行するのだったらもっと性能の良い電子偵察機を使うはずだ。おそらくアメリカの意図はイラン領空と国際空域の境にドローンを飛ばすことでイランを刺激し、わざと撃墜させ、それを開戦のきっかけにするつもりだったのだろう。イランはこの罠にまんまと引っかかったことになる。そしてトランプもね。

トランプがイラン攻撃を一時承認していたということがニュースにリークしたのも政権内にイランとの開戦に対して少なからぬ反対派がいるという証でもある。

最近よく『偶発的に戦争が始まる』なんて聞くが、戦争は偶発的になんて始まらない。今回のように人が挑発し、きっかけを作ることで始まるのだ。ボルトンをはじめとする強硬派は何が何でも戦争をしたいらしいが、当の軍人たちは避けたいはずだ。相手は大国イラン、アメリカが侵攻したイラクとの差は歴然、もし戦争ともなれば双方ともただでは済まない。そういったことを理解していれば戦争を避けようとするだろう。

トランプもいっときの激情にかられ攻撃を承認したが、いざ実行の段になって深く考えたのだろう。

たったそれだけのことで多くの人の人生が変わるなんて、全く恐ろしいことだ。