80億分の1人としての、たわいもない日常を記す

民主主義の試練

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狂信的なトランプ一派によるアメリ連邦議会議事堂の占拠事件から1年が経った。いま改めてその映像を見ても、こんなことがアメリカで起きたなんて信じがたい。歴史に残る汚点とはこういうことを言うのだろうと妙に納得したくらいだ。アメリカに限らず民主主義は危機的状況にある。香港の自由は完全に奪われ、ミャンマーでは軍による弾圧が続いている。石油の値上げに端を発したカザフスタンの民主的なデモも一部の暴動と一絡げにテロ扱いされ、問答無用に銃撃を受け多数の死傷者を出している。中国・ロシアなど強権国家はアメリカの失敗を例に益々国民に対する締め付けを強め、人権は二の次となっている。これは今まで民主主義や人権を掲げて来た国々がコロナ禍の影響を受け強権的な発動を行っているからで、中・露にしてみれば自分たちと何ら変わらぬことをしているのに人権人権と捲し立ててくる連中を許せないのだろう。要するに西側諸国の民主主義は見透かされてしまっていると言うことだ。

香港の例を見る通り、民主主義はかくも脆いものなのだ。権力者の顔色一つで人権が蔑ろにされることなぞあってはならないことなのに現実ではまかり通ってしまっている。これは日本でも十分起こり得ることだと言うことを肝に銘じておくべきだ。