80億分の1人としての、たわいもない日常を記す

慣れ

patiroma2009-08-30

9時前に投票所へ出向くと、明らかにいつもとは違う様子でひっきりなしに投票箱のある体育館を人が出入りしている。こう言っちゃなんだが、いつもは気怠ささえ漂っている投票所がなにかこう緊張感を漂わせ、そこからも今回の選挙に懸ける人々の意志を感じることが出来る。
投票を済ませて気づいたことは、この選挙には子連れの人が多いな・・ということだ。今までは小さい子供を連れた人を投票所であまり見かけたことは無かった。それが今回は体育館の中を走り回る子供らや、幼児をだっこした人が『多いな・・』と感じるほど目についた。おそらく今まで投票していなかった若い世代が投票に来るようになったからだろう、と勝手に解釈しつつ、ふとあることに気がついた。
『なんでオレは一人なんだろ?』
一人も何も妻に選挙権が無いから一人で来ているのだ。もし妻に他の日本人のように選挙権があれば当然子供達を連れての投票となるはずだ。そのことに今日改めて気づかされたが、同時に違和感を感ぜずにはおられない。

妻の場合すでに10年以上日本で暮らし、国籍は米国だが日本の永住権も持っている。しかもその間ずっと納税しているにも拘らず未だ持って選挙権が与えられず、国政に対して一言もいう権利が無い。このことはこの国の閉鎖的且つ島国根性的思い上がり志向の賜物であり、中には『外国人に国を乗っ取られる!』なんて言う冗談のようなことを実しやかに叫ぶ者も居て、とても我々が生きているうちに外国籍の人に参政権が与えられることはないだろう。
こういうことの対処の一つ一つで、その国のかたちがはっきり現れて来ると思う。