我が家の前には川が流れており、木がちらほらと生えた河川敷もあるため様々な鳥が羽を休めたり、魚を追ったりと、街中なのに意外とwild lifeを味わうことができる。朝Jackieを散歩するときは堤防に沿って歩いていくが、川面を見るといつも数羽のシラサギが頭を垂れてじっと水中を見つめている。そのシラサギに混じってアオサギもいるが、こちらは警戒心が強く僕とJackieの姿を見ると『ギャッ、ギャギャッ』と恐竜もこんな声を出していたのかな?というような鳴き声を残して去ってゆく。そして最近は鵜の姿が目立つようになった。姿を見るときは決まって数羽のグループで小魚を追っている様子で、その潜水能力の巧みさには驚かされる。ただしこちらも警戒心強く、僕らの姿を見たとたん仰々しい羽音を立てて、水面を蹴った波紋を残し飛び立ってゆく。これらの風景を見ながら散歩するのが朝一の楽しみでもある。
この他にもカワセミをはじめ多様な鳥達が生息し、様々な所で僕らとの繋がりを持っている。例えば僕が作っている野菜を荒らしてみたりということもそうだろう。寒さが厳しい頃は鋭い鳴き声でその存在を誇示している百舌鳥が多く見られ、けっこう居るもんだな・・と思っていたら、庭の至る所に早贄が刺してあった。一時期はそんなに百舌鳥が居るんかい?と思うほどあちこちに見られ、ある時なぞ雨降りに長女を車で幼稚園まで迎えに行った妻が傘を開いてみると、なんと!傘の骨にカエルの早贄が刺してあり『ギャーッ!!』と皆の居る前で叫んでしまった逸話もある。どうやら玄関脇に立ててあった傘も百舌鳥にとっては格好の早贄ポイントであったようだ。
さして鳥についての知識もないが、こんなに身近に見ることができるのはずいぶん恵まれているなと思う。そういえば先日も近くの堤防上を車で走っていたら、突然左前方から7・8羽の鳥の群れが飛び出して来た。とっさに減速してなんだ!とよく見るとキジの群れだった。
僕らの知らない所で一度は去った生き物達が戻りつつあるのかもしれない。ただし、それが自然の回復を意味しないことも明白なことだ。