すっかり暗くなった夕方、Jackieを連れて堤防に出ると間もなくJackieが何かに反応した。その先を見てみるとコンクリートの護岸の上をもそもそと黒い影が動いている。猫かと思ったが動きが鈍い、正体は我が天敵ヌートリアだ。
ここでヌートリアに襲いかかるような犬だったらJackieも頼もしいが、いかんせん平和主義者なものだから何もしない、吠えもしない。なのですかさず僕が行く手を遮り、懐中電灯の光を当てて目くらましをし、その辺に落ちていた棒を拾って一撃のもと仕留めてやるつもりだったが、いざとなると迷いが生じ仕留めることが出来なかった。こんなチャンスはほとんど無いのにこの様だ。ほんとまったくなっちゃいないよ。