80億分の1人としての、たわいもない日常を記す

復讐鬼

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またもや恐ろしい事件が起きてしまった。24人死亡、3人心肺停止という大惨事だが、その原因が放火というから『またか!』と思ってしまう。京アニの事件以後、ガソリン携行缶への給油が厳しくなり、草刈機など真っ当に使用する者にとって非常に面倒くさくなった。今回も可燃性の何らかの液体をぶちまけ、それに引火して一気に燃え広がり、多くの人が逃げ道を絶たれて一酸化中毒で亡くなったようだ。一体どんな恨みがあってこんな鬼畜のようなことができるのだろうか。このクリニックに何らかの恨みがあったにせよ、たまたまそこに居合わせたお客たちは全くの無関係じゃないのか。にもかかわらずお構いなしに皆殺しにするその行動にもはや理性など微塵もない。なぜこういうことが起きるのかいつも疑問に思う。誰にでも怒りや恨みの感情はある。だがそれをこういった形で爆発させる者の感情を理解できない。そこには決定的に欠けているものがある。それは『死』の認識だ。復讐への激情は『死』の感覚を麻痺させ、復讐の鬼へと変貌させる。鬼界には理性があるはずもない。

この日、命を落とされた人々の無念はいかばかりのものだろう。ただただ合掌するしかない。