80億分の1人としての、たわいもない日常を記す

いにしえ人は何を想いて石を積みしか?

patiroma2009-01-28

天候に恵まれ抜けるような青空のもと、終日石垣に取り付き清掃作業に励む。長大なる梯子を掛け石垣に取り付いているその様は、まるで城攻めをしているがごとし。苔を落とす手を休めながらふと想うのは、これだけの石材をどこから切り出して、どうやって標高700mほどの高さまで運び上げたのか?トラックも重機も無い時代の作業量を考えると、気の遠くなるような膨大な作業の結実であると容易に想像できる。そうやって積み上げられた石垣に取り付き作業する僕もまた、この城の持つ長い歴史を構成する一つの要素になるのかな・・なんて考えていると、一見何をしているんだか分からないこの清掃作業も重みを増し、動かす手先も自然と丁寧になってゆく。
一日の作業を終え、清掃の終了した箇所を眺めてみると、厚く張り付いていた苔類が取り除かれ石垣も気持ちよさそうだ。苔むした城跡も趣きがあって良いが、所詮は人の手が離れてしまった証拠。たまにはこうやって掃除してやろまい