80億分の1人としての、たわいもない日常を記す

朝霧

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春の気をたっぷりと含んだ暖かな朝を迎えた。Jackieを連れ堤防を上ると川筋は霧に覆われ、見慣れた風景なのに神秘さを増していた。霧は日が昇るにつれ川面を走るように去ってゆき、やがて川の全体が見通せるようになってきた。

そんな霧が出るほどに今朝は暖かだったというわけだ。

芽が徐々に膨らみ色味を増してきているソメイヨシノも全体がしっとりと朝露に濡れ艶かしい感じがする。

こうやって湿度が増してくるといろいろなものの匂いが立ち、 実に賑やかだ。

昨日雨が降り、今日は暖かな日差しに溢れ、明日はまた雨が降る予報だ。春を待ちわびた植物たちにとってここ数日の天気ほどありがたいものは無いだろう。

冬から春、春から夏といった季節の変わり目は変化に富み、目的に満ちているが、どこか物悲しさを感じてしまう。それは変化の速さに取り残されている自分を感じてしまうからかもしれない。