80億分の1人としての、たわいもない日常を記す

ワールドカップがどうしたよ

 

 いつの間にかW杯サッカーが始まっていた。もともとサッカーにはあまり興味がなく、見るといったらワールドカップくらいだったが、今回はそのワールドカップさえ見る気がない。最も見る気をなくしたのがFIFA会長の西側諸国による批判に対してのコメントを見たからだ。彼の言いたいことは分かるが、あまりにもそのコメントが感情的で稚拙過ぎる。あんな調子じゃ批判を受ける原因を看過してきたと言われても反論できないだろう。近年のオリンピックやW杯サッカーは規模が大きくなり巨額のお金が動く、それによって開催地決定のプロセスが不透明で、かつ東京オリンピック汚職事件のように闇の金が飛び交うことになる。そういった疑惑の中で労務作業員の置かれた劣悪な環境や労災事故の多発、マイノリティーに対する不寛容など、今の時代に逆行することばかりが続き、そもそものこんな国に大会を開く資格があるのか、という批判が巻き起こっているのだ。本来大会を開催する国はいかに人権や環境に配慮し、かつ低コストで大会を運営するかのプレゼンを通して選ばれるはずで、にもかかわらずこれらを達成できていないカタールが選ばれたということは単純にお金の力で W杯サッカーを買ったということに他ならない。それに対して怒る西側諸国の言い分もその通りだと思う。

とにかく今大回の不評の原因はその不透明さにある。いろいろな物事の決定のプロセスが曖昧で批判されるのも無理はない。そこをまた強弁してすり抜けようとするから不信感が増し、更なる批判を生んでいる。なぜそれが分からないのだろうかね。