80億分の1人としての、たわいもない日常を記す

若者たちの正義

 アメリカの大学で政府のイスラエルに対する軍事支援などに抗議する集会が開かれ、逮捕者を出す事態となっている。デモの多くはパレスチナに対する連帯を示すもので、イスラエルによる虐殺を非難し、武器の支援を直ちに停止するよう求めるものだ。デモはニューヨーク大学コロンビア大学、エール大学などで行われ、それぞれの大学で退去命令に従わなかったり、不法侵入の容疑で何十人もの学生が逮捕されたという。そもそもこれが新イスラエルのデモだったら逮捕者が出ただろうか、おそらく出ていなかっただろう。この点でアメリカには二重基準があり、そのあからさまな扱いに対して多くの若者が疑問を感じ怒っている。そんな若者らに難癖つけて逮捕するやり方はまるでベトナム戦争反戦デモの時のようだ。アメリカが正しい行いをしているならそれに対して文句を言う人は少ないだろう。しかし誤ったこと、特に多くの女性や子供たちが迫害され命を落としている状況に手を貸すような行いを決して受け入れられないと言う強い意思表示を学生たちは表現しているだけだ。若者たちの正義を求める行動を取り締まる大人たちもかつては同様の若者だったはずだ。彼らは間違っていない。間違っているのはご都合主義に塗れた大人たちだ。