80億分の1人としての、たわいもない日常を記す

夢の中で

 なぜか最近、昔に会った人たちのことを夢の中で思い出す。踏み締められ、積層された記憶を一枚一枚剥がすように曖昧となったその姿を追い求めてゆく。もはやそれが実際に会った人なのか夢の中だけの出会いだったのかも定かではない。でも目覚めた時に感じるあの哀愁は一体なんだろう。目を覚ましてもしばらくはその余韻に浸り、記憶の中を彷徨っている。これは単に歳をとったということなのだろうか。今は自分の持つその断片的な記憶が現実であるかどうかが気に掛かる。

記憶とは不思議なものだ。夢とは不思議なものだ。でも感じるこの哀愁のようなものは悪くない。それが現実でないとしても・・