80億分の1人としての、たわいもない日常を記す

立ち位置

 日本の除くG7の首脳がパレスチナへの空爆を続けるイスラエルについて、その自衛権を認め支持する声明を出した。加えて民間人の保護を含む国際法の順守を求めたというが、この声明に日本が加わっていないことを問題視する向きもあるようだが、これについて自分は6ケ国に同調する必要はなく、日本独自の外交を展開すれば良いと考えている。この6ケ国は共に自国民をハマスに誘拐されていることに加え、それぞれの国において一定数のユダヤ人もしくはユダヤ系の国民を抱えており、それらに配慮する姿勢を見せなばならないという事情もある。一方の日本においては幸いにも自国民が誘拐被害には遭っておらず、また日本国内のユダヤ人・ユダヤ系人の数も他国と比べ圧倒的少数であるため、イスラエルに対して特別な配慮を見せる必要もないという事情がある。6ケ国がイスラエル自衛権を支持したことによってイスラエル軍の地上侵攻に対して容認の立場を示したことになり、パレスチナの一般市民に対する人道的迫害に加担したことにもなる。日本はこの一線を明確にし、双方に即時停戦を求めると共にこれ以上の犠牲を出さないよう強く諫める立場にあるべきだと思う。日本は欧米各国の二重基準を明確に拒否し、欧米各国とパレスチナ・アラブ各国との間で調整役として立ち回ってはどうか。以前は積極的にそういう役を担おうとしていたが、近年はアメリカをはじめとする欧米各国に追従し、イスラム圏に於いての信頼度を大きく落としている。日本が欧米ぶってもろくなことがない。日本は東洋の国として為すべきことを為せばよい。日本にしかできないことが必ずあるはずだ。残念なのはそういった真の外交ができる人物が今の政府にいないことだ。政治の劣化が国益を損なういい例だ。