山本君はじめ田辺さんそれにシェルパの1人はついに発見されなかった。
友は神々の高みを目指し、そしてその懐に抱かれている。
『死』とはなんだろうか?『生』と『死』は対局にあるものだと考えられがちだが、果たしてそうだろうか?
僕はそう思わない。『生』と『死』は表裏一体であり、実は同一のものだ。生きているのに死んでいることもあるし、逆に死んでいるのに生きていることもある。肉体的な『死』はその人の身体の終焉を意味するのであって、僕の考える『死』ではない。
こんな観念論は無意味かもしれないな。しかし我が友は僕の中で確実に生きている。こんなに生々しく生きているのに、現実はそれと違うのだ。
いま僕は改めて『生』と『死』について考えている。おそらく答えは出ないと思うがね・・。まあ、そんな僕を我が友は困った顔して遥か高みから見下ろしているだろうよ。
『山本季生君の救助・捜索活動に関わる、カンパご協力のお願い』
実質的な捜索活動は終了しましたが、いましばらくの支援をよろしくお願い申し上げます。