80億分の1人としての、たわいもない日常を記す

虹を見た

patiroma2010-11-01

朝、雨上がりのしっとりとした空気の中、元気いっぱいのJackieを連れて堤防の上を歩いてゆく。風は強いが冷たさは無い。朝日に照らされ金色に輝く雲が東へ東へと勢いよく流れながら時々サーッと雨を降らせる。こういう風の強い日の空は本当に美しい。
しばらく空を見上げながら歩いていると、虹が現れた。始めは一部しかなかった虹もにわか雨が降ると僅かな間だけ半円を描いてくれた。それだけで得をした気分になり、一日を楽しく過ごしてゆける。


我が友山本君が遭難してから早くもひと月が過ぎてしまった。結局友は帰って来なかった。よほど神々の座の居心地がいいのだろう。でもさ友よ、それじゃ奥さんに怒られちゃうよ。新居もこれから本格的な冬を迎えることだしね・・・
ああ、この喪失感はなんだろう・・なんか今でもカメラを抱えてカシミール辺りを飛び回ってそうだな・・そうであってほしい。が、現実を受け入れねばならぬ。それでも友は生きているんだ。僕の言う意味を分かってくれる人も多いだろう。

人は死して尚、人々の中で生きてゆける。いや、生かされてゆくのだ。