80億分の1人としての、たわいもない日常を記す

『アメリカ』とは何か

patiroma2017-01-31

トランプが発した大統領令に米国内だけでなく世界中から抗議の声が上がっているが、そんな中、アメリカ西部ワシントン州のジェイ・インスリー知事がこの大統領令が米国憲法に違反するとして、トランプと国土安全保障省をシアトル連邦地裁に提訴した。この対応にはさすがワシントン州だと拍手を送りたい。

我が妻の一族が暮らすシアトルを中心としたワシントン州にはアマゾン、マイクロソフトスターバックスコストコ等々、世界に展開する大企業が本社を構えている。当然、人種も宗教も様々な人々が集っており、その多様性を伸ばすことで世界展開への礎を築いて来た。そんなビジネススタイルを揺るがそうとするのが今回の大統領令だ。

シアトルには戦前から日系人が多く住み、戦時中はアメリカ人であるにもかかわらず全ての財産を没収されて強制収容所に送られるという暗い過去がある。妻の亡くなった祖父母もコロラド州の何もない酷寒の地で数年を過ごし、妻の母も幼かったので記憶にはあまり残ってはいないが幼少期をそこで送っている。

そんなアメリカの暗部を知るワシントン州だからこそ今回の大統領令を黙って見過ごすことはできなかったのだろう。

『こんなのアメリカじゃない』

その言葉を多く聞いている。

トランプの目指す『偉大なアメリカ』とは何か?

人々が想う『アメリカ』とは何か?

いま皆に問われている。