80億分の1人としての、たわいもない日常を記す

あの日から20年

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あの日のことは今でもはっきりと覚えている。

自分が居間でニュースを見ようとテレビをつけると、ワールドトレードセンタービル北棟で火災というニュースが飛び込んできた。キッチンに居た妻を呼び『見てみ、火事やって』と話していたら、突然飛行機が現れて南棟に突っ込み大きな爆発を引き起こした。始めは自分も妻も何が起きたのか分からず、『えっ、今のって飛行機じゃなかった?』『うそ、マジか・・』と、とても現実のこととは受け入れ難かった。すぐに妻の両親に電話したが、義母・義父共にテレビの無いところで働いていて、何が起きているのか知らなかった。妻が電話口で『なんでもいいから早くテレビのあるところへ行って見て!』と叫んでいた様子も鮮明だ。

あれから20年。テロの脅威は依然として極めて高く、当時から良くなったことは何一つ無い。同時テロの報復としてアフガンへ進駐した米軍も痛い敗北を喫し撤退した。この20年は一体何だったんだろうと改めて思う。何のために多くの、本当に多くの人々が命を落としたのだろう。形容し難い虚しさだけを感じる。