80億分の1人としての、たわいもない日常を記す

都合のいい時だけ日本人

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真鍋さんがノーベル物理学賞を受賞し、それに対して『日本人が!日本人が!』と騒ぎ立てる報道に心底辟易する。確かに彼は四国生まれの日本人だが、今はアメリカ国籍を取得して法的にはアメリカ人だ。東大大学院を出た彼が活躍の場をアメリカに求め、そのまま日本に戻らずアメリカ国籍を取得した経緯をまったく無視して『日本人がノーベル賞を受賞した!』と厚顔無恥に騒いでいるようでは、本当にこの先有能な人材の海外への流出を止めることなぞできないだろう。教育関連の予算が削られ続けている現状では、国内での研究を諦め海外で活路を見出そうとする動きの方がごく自然だと感じる。挑戦もせず、リスクも負わない社会に待っているのは停滞と衰退だ。日本はそのただ中にいることを忘れてはいけない。