80億分の1人としての、たわいもない日常を記す

金木犀の香る頃

 ほんのり甘い金木犀の香りがどこからともなく漂ってくる季節となった。我が家にも金木犀はあるが思い切って剪定したため、今シーズンはわずかな花しか付けていない。それでも頑張って花を咲かせ、香りを届けてくれるのだからありがたい。仕事中の現場でも、車を運転中でも、フワッとした香りを感じると、さてどこに金木犀があるのかと思わず探してしまう。そんな扱いをするのは銀杏の臭い匂いを嗅いだときにイチョウの木を探すときとこの金木犀、それに金木犀よりも甘い香りを漂わせるクチナシくらいだろう。ちょっと前まではジンチョウゲもよく香ったものだが、最近はほんと見かけなくなったね。

美しい花もいいが、こうやって香りを楽しむのもまた風流なものだ。今ある平和を噛みしめながら移りゆく秋を楽しみたいと思う。