80億分の1人としての、たわいもない日常を記す

タリバン

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反抗勢力が立てこもるパンジシール渓谷を残し国土の大部分を掌握したタリバンだが、その無慈悲さと不寛容さはイスラムの教えと相容れないもので、結局彼らも自国出身者というだけでかつてのソ連軍や米軍といった侵略軍となんら変わらない。他の軍隊がそうであったように自分たちの価値観が絶対であると思い込み、それを自国民に強要する。その性急な変化に対する戸惑いや不安・不満が今やアフガン全土を覆っている。

タリバンが前回のような暗黒統治を行う可能性は極めて高く、女性の自由が著しく制限されることを世界が懸念しているが、世界は懸念を表明するだけで何か有効な手を打つことはしない。結局いつの時代もアフガンは見捨てられ、時の権力者による新たな文化の強要が始まるのだ。

いつか外国勢力の影響を受けない統一政府が誕生するのだろうが、そこに至る道は果てしなく遠く、そして多くの犠牲を求めるだろう。タリバンのような不寛容な愚か者どもに国を作ることなぞできるわけがないのだ。