80億分の1人としての、たわいもない日常を記す

アレッポを想う

 今回のトルコ・シリアでの地震でシリア側の被害も相当なものだと言う。しかしシリアは未だ内戦中で、その詳細はなかなか伝わってこない。特に反政府勢力の支配する地域はただでさえ物資が不足しているところへこの壊滅的な被害に遭い、人々はどうすることもできずただ悲しみに暮れている。こんな悲惨な状況にあっても民間人の救助に特化したボランティア組織ホワイト・ヘルメット達が懸命に活動している。このホワイト・ヘルメット達を自分は最も尊敬している。主に反政府勢力が支配する地域とトルコにかけてで活動する彼らだが、すでに159人ものメンバーが殺害されているという。暴虐非道なアサド政権に反抗している地域への支援は当然無く、むしろ政権側は被災地へ空爆を行ったくらいだ。こんな危機的状況のシリア北西部の中心都市でもあり、内戦によって大きな被害を出したアレッポは自分の最も愛する都市だ。アレッポの旧市街には小高い丘の上にアレッポ城があり、ここからの景色が素晴らしく美しく、アレッポ滞在中は何度もこの城を訪れたものだ。そのアレッポ城の城壁も今回の地震で大きく崩落し、その様子に大きな衝撃を受けた。

本当に自然災害は無慈悲なものだ。戦火にさらされ、今また地震災害の渦中にある人々に一体自分は何ができるのだろうか・・