80億分の1人としての、たわいもない日常を記す

ウクライナ支援

 ようやくウクライナを支援するための予算案がアメリカの下院議会を通過した。昨年末に予算が底をつき、新たな法案の通過が急がれる中、強硬派の共和党議員を中心とした反対勢力によって予算案は先送りにされ、それが原因でウクライナの前線での弾薬補給が滞りロシアの攻勢を許す結果となってしまった。このアメリカ議会の混乱が同盟国に与えた不信感は大きく、例えアメリカとの間に軍事同盟を結んでいたとしても、当のアメリカの議会が予算措置を認めなければアメリカは動けないということを世界にさらけ出してしまった。この事態はアメリカと対立する国々に要らぬメッセージを与え、その結果が今の混乱した世界状況の一因となっていることは間違いない。今回下院を通過した予算案はウクライナ支援だけではなくイスラエル支援と台湾支援も含まれており、その一部は借款と言う形をとることによって今まで反対して来た共和党議員を動かしたようだ。これも結局イランから直接攻撃を受けたイスラエルを支援するという項目が含まれているからこそ動いた話でその点は気に食わないが、ロシアの攻勢に対して防御する能力も無く、犠牲者を出し続けているウクライナの現状を変えるためには必須のことであり、遅ればせながらも予算案が通ってよかったと思う。今後上院を通過して執行されることになるが、実際ウクライナに武器が補給されるのはいつになるのだろう。ロシアがその前にと一気に攻撃してくる可能性も高く、迅速な受け渡しが為されることを期待したい。