80億分の1人としての、たわいもない日常を記す

詭弁


 戦勝記念日プーチンの演説内容は想定内の範囲にとどまり、なんらの目新しさも感じられなかった。相変わらず口からは出まかせばかりを吐き続け、もはや自分が作り上げた虚構を信じ切っているようにさえ感じる。西側諸国がロシアに噛み付くチャンスと捉え、積極的に武器支援に乗り出している背景にはウクライナの人々を助けるという大前提の裏で各国が確実に利益を得られる方法を見つけたからに違いない。このままロシア軍に圧力をかけて弱体化できれば喜ぶ国はたくさんあるし、ロシア正規軍を相手に最新武器のデータ取りも合法的にできる。しかもそれらの武器を運用するのはあくまでもウクライナ人で、攻撃を受けても自国民の犠牲を生まなくて済む。えげつない話だが、表向きいくらウクライナを助けるためと言っても、高額な兵器をおいそれと提供できるわけはない。それはウクライナも承知で、双方の利害が一致する点を交渉で詰め、今はそれを実行しているということだ。今後西側の兵器が前線に行き渡るようになれば膠着状態の戦況にも変化が出てくるはずだ。

プーチンの嘘がどこまで通用するか。遅かれ早かれ破綻することは目に見えている。