80億分の1人としての、たわいもない日常を記す

ロー対ウェイド法撤回


 アメリ最高裁がロー対ウェイド法を49年ぶりに撤回し、朝から妻が激怒して大変だった。その妻の怒りもよく理解できる。つい数日前にも最高裁はニーヨーク州に対して公共の場での銃の携行を規制する法律に関し違憲判断を下したばかりで、それも銃乱射事件を受けた最近の銃所持規制に向けた流れに真っ向から反対する信じがたい判決だった。その矢先での今回の撤回判決は、もはや国民の意見を完全に無視し、自分たちの派閥の意見を優先させるゴミの様な判決としか言いようがない。最高裁判事は計9人でそのうち6人が保守派、残り3人がリベラル派だがその保守派6人のうち3人がトランプが指名した判事なので、どういう人間かは想像の通りだ。

中絶に関しての自分の意見は、それは完全に本人が決めることだと思っている。出産するか中絶するかいずれにせよその双方のリスクを追うのが母体である以上、本人以外がとやかく言う権利は無い。経済的にもしくは精神的に育児能力がない女性に望まぬ子を無理に産ませることは倫理に反せぬと言うのだろうか。戦争や銃を使った殺人に関しては大して反対の声を上げないのに中絶に関しては猛烈に反対するその二重基準が理解不能だ。もはや銃に関する権利が女性の権利よりも上位にある社会に陥ってしまった。全く愚かなことだ。

一体アメリカはどこへ向かうのか。弱体化への坂道を転げ落ち始めたのはロシアだけではないようだな。