80億分の1人としての、たわいもない日常を記す

130万の壁

 ここ数年130万の壁については議論され続けているが、一向に好転する気配は無い。それはこの政策に関わる者の本気度にもよるが、そもそも政策立案に係るメンバーや専門家らにしてもその多くが130万の壁と縁のない生活を送って来ているからというのも大きいだろう。130万の壁は我々庶民にとっては大きな問題だが、政策立案者にとってはそれがどれだけ大きな問題かが理解できていないのではと感じる。多くの人は130万を超えてしまうことを恐れ、 年末が近づくと金額調整に入る。106万の壁についても同様でそれを超えない様に調整する人も多い。130万の壁も大きく超える収入があれば社会保険料の支払いが必要になっても収入が増えて分でカバーできるが、少しだけ超えてしまうという最悪のケースでは社会保険料の支払いが課されることによって収入は増えたのに手取りが減少するという逆転現象が発生してしまう。根本的にこういったことを解消しない限り130万の壁が幾らの壁になったとしても壁は壁として残り続け、人々の生活の足枷となるだろう。この問題をうまく解消する妙案を思いつく人が政府内に居ることを願いたい。