80億分の1人としての、たわいもない日常を記す

拡散する戦闘

 先日イランがパキスタン国内に潜伏する過激派を掃討するという目的で越境攻撃し、子供二人が死亡する事件があった。そして今日、今度はパキスタンがイラン国内に潜伏する過激派を攻撃し、イランによると7箇所が爆撃を受け10人が死亡したという。イランが何の通告もなくいきなり越境攻撃したこと自体異例なことだが、ロシアによるウクライナ侵攻を見ての通り世界は先制攻撃に対してのハードルがかなり下がっているんじゃないかと思う。そんなことをすれば事態がエスカレートして双方歯止めが効かなくなる恐れがあると容易に予測できることなのに、いとも簡単に攻撃していることに驚きを隠せない。一体どういう考えでピンポイントとは言え他国を攻撃しようとするのか。同じことはイスラエルの常套手段で今までもイラン・シリア・レバノンで攻撃を行なっているし、アメリカもイラクやシリア、昨今のイエメンなどに対し同様の攻撃を行なっている。つまりイランによる今回の攻撃は、他国もやっていることなので文句を言われる筋合いはない、という了見で行なったのだろう。それにしては同じイスラム教国ながらイランのシーア派パキスタンスンニ派犬猿の仲であり、一歩間違うと周辺国を巻き込んで戦火が拡大する恐れがある。これ以上無意味な戦闘で死者を出すべきではない。そのエネルギーをもっと良いことのために使えないものかと心より思う。